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7
Aug

宮崎駿のアイディアを形にする方法(プロフェッショナル仕事の流儀)

[ tools : デザイン : 企画 ]

080807.jpg現在上映中の「崖の上のポニョ」の宮崎駿監督の製作秘話みたいなものをNHKの番組プロフェッショナル仕事の流儀のサイトで放送してました。映画の構想準備段階から密着取材を行い、2年半、のべ300日にわたって宮崎駿の創作の現場を記録した密着ドキュメンタリー。 直接WEBとは関係ないし、作るものもまったく違ったりするのですが、アイディアを形にしていくと言う過程が参考になりそう。ぼんやりとした何もないところから、どうやって映画を作っているかの思考と作業のワークフローがスゴいなということで、宮崎駿のワークフローをここにメモしておきます。

映画やストーリーを意識しないで、感じた事をスケッチをしていく

まず、宮崎駿監督はなにも考えないで、素直に様々なスケッチをしていく。これは主にキャラクターの絵やモノ、風景が中心。アイディアの断片をアウトプットしていくという、作業にあたるのかも。もちろんこの時点ではどういうストーリーで、どういうキャラクターがでてくるなんていうのも、まったく決まってない。ただ、意識の底のほうにある、イメージをただスケッチしていく。

イメージボードを描く

その後、イメージボードと言われる映画のワンシーンと切り取ったような一枚の絵を書いて行きます。これも水彩画で描いているよう。 この時点で、そのイメージの裏にあるストーリーは何もなくって、ただ彼が書きたいシーンを書いていく。ちなみに、トトロの最初の画面はこの作業で描いたままを使っているそうです。

絵コンテにする

アイディアの断片であるイメージボードから発想するショートストーリーを絵コンテに落とし込んで行きます。絵コンテを描いてる時にもアニメーション表現などにアイディアがあれば、すぐにメモする。番組内では魚が水に飛び込む水しぶきについての細かい作画時の指示がかいてありました。また、すべての絵コンテは、"つづく"で終わっています。

アニメーションの絵を描く

知らなかったのですが、宮崎駿の作品はすべて手書きで、パラパラ漫画のように描いてるんです。CGはつかってないみたいです。アニメーション自体の絵はスタジオ内のスタッフによって、描いていくらしいのですが、その都度細かい修正の指示や、修正の作業を実際に彼の手によって行います。この作業を通して、さらなる発想をするため積み上がったストーリーを理解し、まだ未完成で断片的でない作品に肉付けしていくということにあてる意味もある。

そして、また、絵コンテを描く

アニメーションの修正を行う事で、ストーリーの理解が深まりますので、それをまた絵コンテを描く際に、反映していく。最後の絵コンテは"終わり"。

感想

宮崎駿のアイディアを作品へと仕上げていく過程というのは、いろんなシーンで参考にもなるし、面白いです。文章、デザイン、WEBサイト、ビジネス、なんかの企画とかなんでもいいんだけど、同じような作業行程で生まれるものというのは、形は違えども、いっぱいあると思います。

まぁアイディアを形にするというのには、ほかの過程もたくさんあるとおもいますけど。たとえば、彫刻家はいきなり歯をいれることから始めるって言う人もいて当たり前です。

彼のように執拗に断片的なアイディアをアウトプット→ブラッシュアップ→アウトプット→ブラッシュアップを繰り返す事(おそらくコレが難しいんでしょうけど)で、アイディアがだんだんと修練されて素晴らしい作品になっていく。よくいわれていますが、魂をいれていくというか、スゴい作業です。

同じような作業を繰り返す事で、 "なにもない" ところから、素晴らしい作品がうまれていくんだということが見れてヘェーって感じで面白かったですが、 実際には "なにもない" ということは無いということはなくって、その人が見ているもの、聞いているもの、経験したこととか、普段思っている事とか、自覚していない潜在意識のなかにある小さなことを、こうした作業とかを繰り返すことによって、表にでてきて、さらにそれをコテにして増幅させることが出来るんだとおもったりします。

ということで、なんでもまずは、書く、描くことから始める。

ちなみに、スタジオなのか、事務所なのかわかりませんが、茂木健一郎がインタビューをしていた仕事部屋が素晴らしく素敵な場所。森なのか部屋は木々に囲まれ、室内は古い木の造作と家具がすごい暖かい感じ。こだわってアニメを手で描いていくという志向もこういうところに、現れている感じ。さらに一階の玄関口には、アメリカの田舎とかにあるようなブランコがかかってそうな木製のバルコニー。風が気持ち良さそう。すこで昼寝したいなー。



"風の谷のナウシカ" (宮崎駿)

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